瀬戸内海クルーズ ガンツウ
瀬戸内海に浮かぶ島々と日本の神々とはゆかりが深い。
例えば、瀬戸内海の東の端にある淡路島は国生み神話で伊奘諾と伊弉冊によって最初に創られた島とされ、伊奘諾神宮が鎮座している。
愛媛の大三島にはその昔、日本総鎮守も呼ばれ今ではパワースポットとしても知られる大山祇神社がある。
さらに西には世界遺産でもある神宿る島、宮島に厳島神社が鎮座している。
ちなみに淡路島は日本列島のなかで最初にイザナギ、イザナミの神が創られた島だとされている。
今回は、そんな神話とのゆかり深い瀬戸内の海をゆったり贅沢にクルージングルする客船ガンツウをご紹介します。
ガンツウとは
2017年10月17日から瀬戸内のクルージングツアーで定期就航する豪華客船。
ガンツウは広島県の尾道市で海運事業やリゾート、航空事業など幅広く展開している地元企業の「せとうちクルーズ」が運航する。
瀬戸内海のクルージングツアーとして2泊3日~3泊4日で厳島神社で知られる世界遺産「宮島」や現代アートの島として世界的にも注目を集めている「直島」など瀬戸内の広島や山口、四国の愛媛、香川のほか岡山など穏やかな瀬戸内海を巡る航路を提供するとしている。
クルージングの出発地、帰港地は尾道のベラビスタマリーナ。
航路上の瀬戸内に浮かぶ島々にはguntu(ガンツウ)本船は寄港せず海上に停船。
2隻の小型船に乗り換え、船だからこそ訪れることができるとっておきの場所へと誘うという。
寄港地での観光ツアーは、必ずしも参加しなければならない訳ではないが、やはり瀬戸内を豪華客船でクルージングするだけでなくその土地の風土、人情、歴史にふれてこそ旅の彩り味わいが深まると思う。
私が注目するのは、やはり愛媛の大三島と広島の宮島。
大三島沖で漂泊、翌朝に小型船で大三島に上陸。
宮島も同様に夜は宮島沖で漂泊し翌日、宮島に上陸する。
大三島の大山祇神社
伊勢神宮のご祭神、天照大御神の父神の伊弉諾尊(いざなぎのみこと)母神の伊弉冉尊(いざなみのみこと)の御子神とされ、大きな意味で兄神にあたる。
宮島の厳島神社
広島の代表的な観光地のひとつで世界遺産としても有名な厳島神社は天照大御神の子とされる宗方三女神をご祭神としている。
さらに瀬戸内の海を西に西に舵をとれば、さらに神話とゆかりの深い国東半島や、天孫降臨の地を有する九州にあたる。
オカルトな話をするつもりはないが天孫降臨の地、九州から瀬戸内の海を東に見ると宮島にアマテラスの御子神、宗方三女神。
大三島にはアマテラスの兄神。
淡路島にはアマテラスの父母神。
そして、志摩半島には太陽神である天照大御神を祀る伊勢神宮。
日出ずる国の聖なる太陽に満たされた恵の海「瀬戸内海」とか考えると神秘的でロマンチックかも。
と、かなり話が脱線してしまいました。
本題に戻しますね。
クルーズ客船のコンセプト
高級客船として運航される瀬戸内海クルーズ船「guntu(ガンツウ)」のコンセプトは「せとうちに浮かぶ小さな宿」
船内のデザインは東京の杉並区にあるらせんの本棚に誰もが驚く奇抜な設計の「阿佐ヶ谷の書庫」それとは反した落ち着きのあるカフェなどの設計をしてきた堀部安嗣氏が担当。
ちなみに個人的に気になってしまった船名「guntu(ガンツウ)」の由来について聞いてみたところ地元である広島県の尾道周辺で獲れるワタリガニの一種「イシガニ」の俗称だそうだ。
さらに余談だが「イシガニ」は瀬戸内海に広く生息するらしく味噌汁にして食べると美味しいとのこと。
客室と船内設備
客室は4タイプで全19室。
船内は3フロア、訪日外国人観光客も意識しているのか「和」のおもてなしを大切に日本らしく木材を多用した優しい空間に全室テラス付きでオーシャンビューのスイートルーム。
客室のベット配置も気が配られており、なかでもザ・ガンツウスイートでは休むとき足が海に向くように寝ると朝になるとテラスから神々しい太陽が部屋を満たし包み込まれるような粋な演出がされている。
ザ・ガンツウスイート
船が進み行く方向の景色を一望できる唯一の客室。
ガンツウの特別室といっても良いだろう。
グランスイート
ゆっくりと流れていく瀬戸内の海に浮かぶ島影、刻々と変わりゆく波と雲をダイナミックに感じる、もっともテラスが広い客室タイプ。
テラススイート(露天風呂あり・なし)
どこまでも広がる瀬戸内海の青い海と白い雲を眺めながらゆっくりと湯につかる。
そんな夢を叶えられる露天風呂付きの客室も選べる。
共有スペースには晴れた日に美しい瀬戸内の海を望める展望デッキ、エステ、ボディケアを施術してもらえるトリートメントルーム、瀬戸内の風景を眺めながら入浴できる大浴場なども完備する。
さらに地元瀬戸内の新鮮な食材を使った美味しい料理を提供するダイニング。
おもてなしは瀬戸内の海食「ガンツウ料理」
寿司カウンターでは新鮮で旬な瀬戸内をはじめそのとき最高の産地魚を使った寿司。
ラウンジでは見た目も美しい和菓子やスイーツ。
それらを料理人、職人が目の前で作り提供するまでの一連もライブ感を味わえるひとつの演出。
ちなみに食事はオールインクルーシブ制だ。
「オールインクルーシブ」とは、この場合「料理の代金」がツアー料金に含まれているということです。
この「オールインクルーシブ」という言葉は覚えておくと賢い旅行ができるかもしれない。
海外への旅行経験が豊富な人は知っていると思いますが、例えば海外旅行などで旅行代金に宿泊するホテル施設内での食事やドリンクサービス、プールやリラクゼーション施設などの利用料金、パラグライダーやマリンスポーツなどのアクティビティに関する料金などがほぼ含まれているツアープラン、ホテルプランで用いられる用語です。
つまり、場合によっては一見高いと思う料金設定でも内容をチェックしたら妥当だったり、お得だったりするということですね。
しかし、残念ながらガンツウにはプールはない。
気になるクルージングツアーの料金をチェックしましょう。
ツアー料金と予約
クルージングツアーの予約は東京の帝国ホテル本館内にオープンした「guntu Gallery(ガンツウギャラリー)」とオフィシャルサイトで受け付ける。
・ガンツウギャラリー
住所:東京都千代田区内幸町1−1−1(帝国ホテル本館)
予約電話:03-6823-6055
オフィシャルサイト http://guntu.jp/reservation
正直、私を含め船旅に馴染みのない日本人には全室スイートのクルーズツアーだとしても一般的感覚なら高っ!という印象。
もっと安く船旅、クルージングツアーを楽しみたいと思う人も少なくないはず。
ガンツウのようなセレブ気分を堪能できる豪華客船で漂泊とは行きませんが、格安な料金で昼の瀬戸内の海を楽しめるクルージングツアーが神戸から出航している。
せっかくなので、そちらもご紹介しましょう。
フェリーさんふらわあ
昼の瀬戸内感動クルーズ
さんふらわあはクルーズ客船ですがガンツウや飛鳥ほど敷居は高くない。
さんふらわあのツアーならスタンダードな個室1名で窓なしの客室なら2万しない19.800円。
さらに相部屋なら14.400円という破格な料金だ。
カップルや夫婦だけの時間を過ごしたいなら専用バルコニーのあるデラックスルームもあり、それでも代金は70.000円となっている。
しかし、昼間の瀬戸内クルーズは年4回限定。
神戸の六甲アイランドフェリー乗り場なら10時40分に出航、瀬戸内海を経由して九州の大分港に22時着岸。
その他、瀬戸内海を周遊する短い距離の観光船の航路もあります。
でも。それなりに船旅、クルーズツアーを楽しむなら少なくても、さんふらわあフェリーまでですかね。
ちなみに、年4回というのは日中の明るい時間帯に瀬戸内の景色を楽しみながらのクルーズをしたい場合。
とりあえず船旅を体験したいだけなら、さんふらわあは大阪・神戸から九州を夜の時間帯で定期運航するフェリーですから夜行バス感覚で利用することもできます。
では、最後にガンツウの乗船場所をチェックします。
乗り場とアクセス
ガンツウの乗船場所は尾道のベラビスタマリーナ。
住所:広島県尾道市浦崎町1364-6
ベラビスタマリーナまでは広島空港、JR福山駅から送迎あり。
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