伊勢神宮が大好き!

伊勢神宮の参拝方法やお守り、駐車場、アクセス、観光案内まで内宮や外宮の知りたい情報が全て詰まってる!

大嘗祭や即位礼の内容と日程その見どころや新元号の改元日

投稿日:2018年1月10日 更新日:

大嘗祭 即位礼

いよいよ来年に迫った天皇陛下のご退位、皇太子殿下のご即位による新元号への改元。

それにともなって耳にするようになった「大嘗祭」や「即位の礼」という聞きなれない行事や用語が飛び交っています。

なんとなく分かるような、でもイマイチ分からない人も少なくないですよね。

そこで皇室や天皇とのかかわりの深い伊勢神宮を中心とするブログならではの視点で即位礼や大嘗祭、新元号のことを書いてみました。

では、さっそくチェックしましょう。

スポンサーリンク

今回は天皇陛下の退位にともない皇太子殿下が新天皇として皇位承継・即位にあたって実施される注目すべき新元号のこと、3つの祭儀と2つの祝賀行事の内容とその見どころ、日程(予定・候補日)と記念硬貨の発行など知っておきたい、注目すべき行事などについてご案内します。

最初にこの記事で書く基本の祭儀と祝賀イベント、記念硬貨の発行について結論から。

注目すべき3つの祭儀と2つの祝賀行事とは

・3つの祭儀

「剣璽等承継の儀(けんじとうしょうけいのぎ)
三種の神器のうち2つを渡御(とぎょ)する儀式。
日程:5月1日

「即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)」
即位を国内外に宣言する儀式。
日程:10月22日

「大嘗祭・大嘗宮の儀(だいじょうさい・だいじょうぐうのぎ)」
天皇ご即位後、最初の新嘗祭で専用の仮設祭場を建ておこなう儀式。
日程:11月14日・15日

・2つの祝賀イベント

「祝賀御列の儀(祝賀パレード)」
オープンカーによるパレード
日程:10月22日

「即位礼一般参賀」
ご即位礼の一環としておこなう一般参賀
日程:未定10月ごろ

新元号への改元
「元号(げんごう)の変更・改元(かいげん)」
日程:5月1日
即位の礼にあわせ記念硬貨を発行
1万円金貨と500円ニッケル黄銅貨
発売日:10月ごろ

即位礼に関する祭儀は「期日奉告の儀」から始まり、1年間に渉って関連行事がおこなわれる。
期日奉告の儀は即位礼や大嘗祭の日程を宮中の賢所・皇霊殿・神殿に報告する儀式。

では、この注目すべき祭儀・祝賀パレードの内容や意味、見どころについて少し詳しく書いた本編に進んでいきましょう。

と、その前に最近よく耳にする「退位・即位・譲位」の意味と違いをサラッとおさらいしましょう。

退位・即位・譲位の意味

天皇の即位(菊花紋)

「退位」とは天皇の位を退くことで、今上天皇が「天皇の位(皇位)」を退いて皇太子殿下(新天皇)にその地位を譲ることを「譲位(じょうい)」といいます。
その皇位を承継して天皇になることを「即位」といいます。

生前退位は西暦1817年の第120代光格天皇以来、200年ぶりのことです。

ちなみに今上天皇(Emperor Akihito)(退位後は上皇)は第125代の天皇で皇太子徳仁親王は皇位承継後、第126代天皇(Emperor Naruhito)となります。

また、「いま」現在の天皇陛下と強調する際には「今上天皇」といいます。

ここまでの文章に違和感を感じた人がいるかも知れません。

・皇位を「承継」ではなく「継承」ではないか。

私もそう思ったのですが、それぞれの意味に合わせて使い分けるようです。

承継・継承の違い
承継・・・権利や義務などを継ぐ場合
継承・・・文化や伝統技術を継ぐ場合

話がズレましたので本題に戻しますが、以上の理由から本記事内では「承継」と「継承」が登場します。

では、いつから新天皇が即位するのでしょうか。

退位、即位と元号(改元)はいつから

  • 退位はいつ:4月30日
  • 譲位・即位はいつ:5月1日
  • 改元はいつ:5月1日

新しい元号と意味

私たち国民に大きくかかわることは新天皇の即位による改元です。

改元とは、これまで慣れ親しんだ平成から新しい元号に変わること

つまり、平成31年は「●●元年」に元号が変わります。

元号とは近代でいえば明治、大正、昭和、平成といった西暦に対して和暦で表すときに書く年号が元号です。

言いかえると、元号は「その時代と天皇の御代」を現すものです。

そのため、元号は国内はもとより他国でも使用されていないこと、国家の理想を表すに足りるものであること、原則として漢字2文字であることなどの条件、決め事があります。

しかし、明治以前は現在のように天皇の代替わりと同時に改元、また一世一元(その天皇の御代に元号は1つ)の規定がありませんでした。

そのため、実は明治天皇の御代は明治45年間だけでなく、孝明天皇から譲位後、約2週間ほどですが慶応という元号の時代もありました。

では、新元号に変わること以外に、私たちが注目すべき祭儀、その見どころとなるものは何でしょう?

次に注目すべきは皇位承継にかかわる大きな3つの儀式のうち即位当日におこなわれる「剣璽等承継の儀」についてチェックします。

剣璽等承継の儀とは、その内容は?

剣璽等承継の儀は「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」が渡御(とぎょ)されます。
読み方:けんじとうしょうけいのぎ

いわゆる三種の神器です。

三種の神器

  • 八咫鏡(やたのかがみ)
  • 天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)
  • 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)

そのうち天叢雲剣の形代(レプリカ)と八尺瓊勾玉の2つを継承する儀式。

  • 八咫鏡は伊勢神宮の内宮の神さま天照大御神(あまてらすおおみかみ)の形代(かたしろ)でご神体。
  • 天叢雲剣は熱田神宮の熱田大神の形代でご神体とされています。
いづれも物でありながら、物ではなく「ご神体」であるため、自らの意思で新天皇のもとに渡るとして「渡御」するといいます。

三種の神器のうち八咫鏡は宮中三殿の賢所(かしこどころ)のご神体(天照大御神)であるため自ら動くことはありません。

そのため、新天皇自らが「天皇に即位」したことを八咫鏡に告げる「賢所の儀」が同時刻におこなわれます。

余談ですが、宮内庁では三種の神器を難しい漢字ではなく国民に分かりやすく神鏡・宝剣・神璽(しんじ)と表すことが多々あります。

本題に戻り、そのほか伝わるべき由緒あるものとして国事行事で使用される日本国を現す印鑑「国璽(こくじ)」と天皇陛下の印鑑「御璽(ぎょじ)」が承継されます。

これら承継の儀式には、これまで男子しか出席ができませんでした。

今回は皇族の女子以外の女子に限って立ち合いが可能となります。

次に新天皇は即位の日から数日の後「行政・立法・司法の三権」の代表者と、国民を代表する人々と公式に顔を合わせる「即位後朝見の儀(そくいごちょうけんのぎ)」をおこないます。

三権の代表者とは内閣総理大臣、衆参両院議長、最高裁判所長官のこと。

その後、皇位承継・継承のための儀式や行事が続きます。

例えば、即位の礼や大嘗祭(だいじょうさい)の期日を宮中の賢所、皇霊殿神殿(こうれいでんしんでん)に報告する儀式。

神宮(伊勢神宮)や奈良の神武天皇山陵(じんむてのうさんりょう)や前四代天皇陵などに奉幣(ほうへい)するための勅使派遣(ちょくしはけん)など。

  • 神武天皇山稜とは、初代天皇とされる橿原神宮のご祭神「神武天皇」の墓所。
  • 前四代天皇陵とは、即位される天皇からさかのぼり4代前までの歴代天皇の墓所。
  • 勅使とは、天皇が遣わされるご使者のこと。

今回は生前退位となるため前四代天皇を明治・大正・昭和・平成とするのか、孝明天皇~昭和天皇までとするのか未定です。
次に注目すべき大きな儀式2つ目は「即位の礼」です。

即位の礼とは?

大嘗祭・即位礼
テレビや新聞などで一般に「即位の礼」といわれる儀式は「即位礼正殿の儀」です。

実際にはその前後に即位礼に関する儀式がありますが広く国民が目にするのは、正殿の儀。

なかには5月1日の即位の日にすべての儀式や行事を済ませてしまえば良いのではないか?と思う人もいますよね。

すでに平成天皇の退位の日に皇太子殿下へと天皇の地位「皇位」が譲られ、天皇の証でもある三種の神器の承継(剣璽等承継の儀)も終えられています。

また、新天皇の即位後「朝見の儀」では三権の長、国民を代表する人々とお顔合わせなども終えられ、メディアを通じ国内外で新天皇が誕生していることは周知の事実。

なぜ、元号も変わり新天皇に皇位が譲位されたその日に実施しないのか?

その疑問を解決しましょう。

即位の礼の日程を左右する登極令

皇位承継に関する即位の儀式について大日本帝国憲法の時代に制定した旧皇室典範のうち「登極令(とうきょくれい)」という皇室の法律で「秋冬の間」に実施するようにと定められているからです。

これに基づいて現行法になってからはじめての即位礼をされた平成天皇の「即位礼正殿の儀」も1月7日に昭和天皇から皇位を承継されながらは11月に実施しました。

では、皇太子殿下の即位の礼はいつ実施されるのか。

即位礼正殿の儀の日程・いつ実施するのか

即位の礼はいつ:2019年10月22日

即位の礼とは何をしてどんな目的でどんな意味を持っているのでしょうか。

即位の礼の目的と意味

即位の礼を簡単に説明すると「皇位承継・即位を国内外に宣言する」「国内外の代表が祝意を表す」ための儀式、行事です。

そのため、内閣総理大臣をはじめ自国の代表者はもとより各国の国家元首・首脳が参列をします。

会場はどこでやるの?

皇居内にある宮殿「正殿 松の間」そして現代の首都である東京で実施されます。

古くは奈良や京都などその時代の都であり天皇が在居する朝堂院その正殿にあたる大極殿で実施。

大正・昭和の即位礼は京都御所で実施されました。

つまり、即位の礼が首都東京の皇居で実施されるのは平成に次いで2回目です。

見どころ1:即位礼正殿の儀での両陛下

やはり両陛下がお召しになる古式ゆかしく「美しい和装束」や平安絵巻さながらの宮内庁職員たちの衣装と「即位についてのおことば」です。

高御座
天皇陛下のココに注目!
古式にのっとた装束をお召しになり高御座(たかみくら)にお昇りになり「即位の宣言」をします。

天皇陛下が即位の礼でお召しになる衣装は「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」「立纓冠(りゅうえいのかん)」という冠です。

この高御座は大正天皇の即位にあわせ作られたので昭和、平成の天皇もお遣いになりました。

高御座(たかみくら)
八角形で高さ6m48cm、幅6m6cm、奥行き5m45cmとけっこうな大きさがあります。
高御座の上部中央には大きな鳳凰が羽を広げ、屋根の八方には小さな鳳凰を八羽あしらっている。
その八羽それぞれの鳳凰の間には鏡が装飾されています。
台座には朱色の欄干、基礎台には鳳凰と麒麟が描かれています。

御帳台
皇后陛下のココに注目
御帳台(みちょうだい)にお昇りなります。

皇后陛下がお召しになる衣装は五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)という十二単のお着物で髪型は御垂髪(おすべらかし)です。

御帳台(みちょうだい)
高御座よりやや小さく、さらに50cmほど後方に置かれています。
また、屋根中央には鳳凰の一種で鸞(らん)が飾られていますが全体的に装飾は控えめです。

そのほか、男性皇族・女性皇族も参列されます。

式は両陛下が高御座、御帳台にお昇りになると合図の司鉦(かね)が鳴り一同が起立し司太鼓の合図とともに敬礼をします。

その後、内閣総理大臣が天皇の御前に進むと即位を宣言する「おことば」を発せられます。

この「おことば」が国内外に向けた皇位継承・即位の宣言です。

即位の宣言を受けた内閣総理大臣が祝賀の意を寿詞(よごと)として述べられます。

最後に即位を祝して万歳を三唱すると一同が唱和して万歳をします。

この後、内閣総理大臣は所定の位置に戻り司鉦の合図で着席する。

見どころ2:リアルな平安絵巻

正殿前の庭には装束を着た宮内庁たちが平安絵巻さながらに太刀・弓・胡?(やぐなぐい)・桙(ほこ)・楯を持った威儀物奉者らが控えている。

そんほか、纛旛(とうばん)といわれる竿頭に糸飾りをつけて掛けられる大旗が26本掲げられる。

なかでも注目すべきは太陽と月を刺繍した高さ8m90cmの大旗。

正殿に向かって右に金色の太陽を刺繍した日像纛旛(にっしょうとうばん)
左には銀色の月を刺繍した月像纛旛(げっしょうとうばん)

そのほか、五色の纛旛(とうばん)が掲げられます。

「日像・月像」それぞれが太陽は皇祖神である天照大御神、月は大御神の弟である月読命と天皇家とのつながりが伺えます。

ざっくりと、即位の礼の内容、何をするのかについてご紹介しました。

次に注目すべき儀式3つ目の大嘗祭の内容や見どころについてチェックしていきましょう。

大嘗祭とは?

新しい天皇が皇位を継承し即位してから最初の新嘗祭のことを「大嘗祭」といいます。

読み方:だいじょうさい

新嘗祭は毎年11月23日の勤労感謝の日に皇居内にある神嘉殿(しんかでん)にて実施されるもので天皇陛下がお務めに宮中恒例祭儀(きゅうちゅうこうれいさいぎい)のなかでも大切なもののひとつに位置づけています。

新嘗祭については「新嘗祭の意味と伊勢神宮での日程と内容」で書いています。

そんな新嘗祭をはるかに凌ぐ重要な祭儀が「大嘗祭」です。

天皇にとって自らの御代において一世一代の祭儀が大嘗祭であり、なかでも「大嘗宮の儀(だいじょうぐうのぎ)」を最重要な祭儀としている。

大嘗祭の内容とその目的、どんなことをするの?

  • 神さまに新穀をお供えして自らも召し上がる
  • 伊勢神宮に勅使をお遣いになる

天皇陛下がその年に収穫された五穀の新穀を天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめ天神地祇(てんじんちぎ)にお供えになり、その実りをもたらしめた神々の神恩に感謝されます。

  • 天照大御神は天皇家のご祖先にあたる神さま
  • 天神地祇は天と地の神々で八百万の神にあたる

その後、天皇陛下自らも召し上がられます。

また、これに先立って陛下は伊勢神宮に勅使をお遣いなり新嘗祭の実施の報告と感謝を表され幣帛(ほうへい)を献上されます。

余談ですが、陛下はご自身でもお米を栽培されており、その新穀も神々にお供えしています。

なかには神嘗祭と何が違うのか疑問を感じた人もいるかも知れません。
同じように神嘗祭でも新穀を「神々にお供え」されます、神嘗祭については「神嘗祭の意味と伊勢神宮での日程と内容」で書いています。

本題に戻ります。

文献の中には大嘗祭を終えるまでは「天皇の位にあるが真の天皇にあらず」と記すものがあるほどで、新天皇の皇位承継に関する一連の儀式や行事のなかでもっとも神聖で重要なものとされています。

大嘗祭が重要視される理由

  • 神人共食(じんしんじょうしょく)
  • 相嘗(あいなめ)

天皇の証ともいわれる三種の神器は即位の日に渡御され、さらに即位礼正殿の儀によって内外に「即位宣言」も済まされ、十分に国民にも海外にも周知されているように思います。

しかし、天皇の即位にあたって「大嘗祭」は最重要の祭儀に位置づけられています。

正確には大嘗祭のうち「大嘗宮の儀」の「供饌の儀(きょうせんのぎ)」をもっとも重要なものとしています。

大嘗祭の最大目的、主旨は伊勢神宮に奉幣(ほうへい)することでも、神々に新穀をささげることでもありません。

では、なにが目的でそれほどに重要なのか。

それはに大嘗宮の儀式内でおこなわれる「天皇陛下が神々に新穀をお供えした後に自らもお召し上がりになる」ことにあります。

これを「相嘗(あいなめ)」といいますが祭儀としては「供饌の儀」といいます。

皇祖神(こうそしん)である天照大御神はじめ天神地祇(てんじんちぎ)と天皇陛下がお互いに同じ新穀を食すことから相嘗。

その目的は「神人共食(じんしんじょうしょく)」という神道の考え方にあります。

ここで具体的に例えると大嘗宮の儀で「天照大御神はじめ天神地祇」に五穀の新穀をお供えして神々との「供饌・相嘗」を通じて契りを交わします。

それは「神々は天皇はじめ人々を守護することを保証する。天皇は神々を尊び敬い、祈りをささげ、神恩に感謝することを誓うとともに国家・国民の安寧と五穀豊穣に感謝する。」といった主旨だとされています。

これは現行法において天皇陛下は「神ではなく人間」であり「象徴」とされますが「天照大御神の系譜」であることから「相嘗」を通じて八百万の神々との契りを経てはじめて「日本国」の天皇と認められるのかもしれません。

では、いつ実施されるのでしょうか。

大嘗祭の日程はいつなのか?

  • 第一候補日:2019年11月14日を軸に2日間
  • 第ニ候補日:2019年11月23日を軸に2日間

大嘗祭は11月の2回目または3回目の卯の日に実施するのが慣わしです。

また即位の礼と同じく、「登極令(とうきょくれい)」によって大嘗祭も「秋冬の間」に実施するよう定められています。
さらに即位の礼と大嘗祭は「続けてこれを行う」とも記されている。

2019年の11月で2回目・3回目の卯の日は14日と23日ですが、例年11月23日には新嘗祭が実施されるため14日を第一候補日として実施を検討し調整しています。

前回も11月12日に即位の礼、11月22日・23日に大嘗祭を実施しました。

しかし、政府も宮内庁も準備に慌ただしく繁忙の極みであったことから今回は即位の礼と大嘗祭の日程の間隔を空けて10月と11月で検討しています。

では、どこで実施されるのでしょうか。
舞台は大嘗宮「悠紀殿」と「主基殿」

大嘗宮とは

大嘗祭(大嘗宮)平面配置図

Photo.by:伊勢神宮が大好き!

大嘗祭で重要な役割をもつ建物で天皇陛下の即位の礼後に建てられる神殿を「大嘗宮」といいます。
読み方:だいじょうぐう

大嘗宮は悠紀殿(ゆきでん)と主基殿(すきでん)の2つの神殿を中心に構成され、この悠紀殿と主基殿のそれぞれで新穀を柏の葉で出来た器にお供えし、天皇陛下自らもお召し上がりになります。

「悠紀殿」「主基殿」と大嘗祭の秘儀

悠紀殿と主基殿の平面配置図

Photo.by:伊勢神宮が大好き!

神殿は大嘗祭のためだけに祭儀当日の3日前までに5日以内で竣工される仮設祭場。

仮設祭場のため終了後には撤去されてしまうものですが皇位承継に関する重要祭儀を実施する神殿。

仮設とはいえ、よしず垣で外周を囲いその中には斎庫(さいこ)、幄舎(あくしゃ)、膳屋(かしわや)があり、さらに中心部は柴垣で囲われた内側に「悠紀殿」「主基殿」の正殿や庭積帳殿、小忌幄舎などがある。

「悠紀殿」「主基殿」の内部、その中心には八重畳(やえだたみ)という畳を八枚重ねた寝所(神座)が設けられています。

天皇が八重畳の神座の上でさまざまな儀式をなさいますが、どのようなものなのかは大嘗祭の秘儀ということで公表されていません。

聞きなれない言葉がたくさん出てきましたね。

ざっくりと簡単に説明すると「幄舎」は供神物や祭器具を保管する小屋で「膳屋」は台所です。

新穀は「斎田」産?って産地はどこ?

大嘗祭でお供えされる新穀は「斎田」産です。

斎田産といっても新潟魚沼産のように産地ではなく、その新穀を作る田んぼのことを「斎田(さいでん)」といいます。

実際の産地は古くから京都を中心に東南と西北の地方からそれぞれ1か所、計2か所が選定されます。

  • 京都以東以南の地方から選ばれる「悠紀田(ゆきでん)」
  • 京都以西以北の地方から選ばれる「主基田(すきでん)」

この悠紀田・主基田は先にご紹介した「悠紀殿と主基殿」の2つ神殿に東南の悠紀田で収穫した新穀は「悠紀殿」に納め、西南の主基田で収穫したものは「主基殿」に納めます。

これは東南の天神地祇(てんじんちぎ)は悠紀殿、西南の天神地祇は主基殿にて新穀をお供えすることで東西南北のいづれの土地も分け隔てなく尊い国土であり、全方位の神々のもたらす五穀豊穣の神恩に感謝していることを表しているとされます。

悠紀田・主基田の選定の基準は古代から亀卜(きぼく)によって決められていました。
簡単にいえば亀甲占いで決定するということです。

現在では「斎田点定の儀(さいでんてんていのぎ)」として前回の平成天皇の際には即位が1月(秋冬)だったため元号では平成2年2月に悠紀の地方は秋田県、 主基の地方は大分県に選定し、大嘗祭の当日まで約9か月の期間がありました。

しかし、今回は皇太子殿下が5月(春夏)に即位されるため「即位の礼と大嘗祭」は同じ年の秋冬の実施になります。

そのため、5月の即位直後に選定されることになります。

これで改元、新元号の決定以降に実施される注目すべき3つ祭儀については以上です。

この後、新天皇は皇位承継に関するすべての祭儀が無事に実施されたことを伊勢神宮に報告、拝礼するため伊勢神宮にて「親謁の儀」がおこなわれます。

伊勢神宮参拝は両宮でおこなわれます。

伊勢神宮での親謁の儀

  • 外宮:豊受大神宮に親謁の儀
  • 内宮:皇大神宮に親謁の儀

読み方:しんえつのぎ

親謁は「親しく謁える(まみえる)」という意味。

伊勢神宮のほか、奈良の神武天皇山陵(じっむてんのうさんりょう)と前四代の天皇山陵でも同様に親謁の儀が実施されます。

この時、皇室のご先祖である天照大御神が祀られる内宮ではなく、外宮から先に参拝されるのは古くからの慣わしで外宮先祭という考え方によるものです。

伊勢神宮の外宮先祭や参拝については「伊勢神宮の参拝方法と正しい参拝の慣わし」でご案内しています。

そして、皇位承継・即位に関しての即位礼及び大嘗祭に関するすべての祭儀が無事終了したことを皇居内にある賢所・皇霊殿神殿に報告の拝礼と、賢所での御神楽を奏上を終えるとようやく完結となります。

余談ですが、伊勢神宮に天皇陛下が直接参拝されるようになったのは歴史的にはそう古い話ではありません。

諸説ありますが、いまから122年前、明治天皇が東京遷都に先立ち1869年の3月12日に外宮、13日に内宮へ参拝されたのが最初ではないかとされます。

しかし、歴代の天皇は自身に代わって伊勢神宮の神に祈りをささげ仕える女性の皇族(皇女)を斎王として派遣されていました。

現在では内宮(皇大神宮)正殿に向かって左側に天皇陛下だけが伊勢神宮を参拝される際にお通りになれる小さな門が設置されています。

ここでご紹介したのは注目すべき重要なものや見どころのあるものです。
実際には約30ほどの祭儀・行事があります。

次に注目すべき祝賀イベントの2つをチェックしていきましょう。

では即位の礼のあと皇居からオープンカーに両陛下がお乗りになりおこなわれる「祝賀御列の儀」簡単に言えば「お祝いのパレード」から。

祝賀御列の儀(祝賀パレード)の日程とルート

2019年10月で調整

前回、平成天皇の際には皇居を出られた車列は内堀通りを走行。

祝賀パレードは内堀通りを桜田門、国会議事堂正門前、三宅坂を通り、青山通りを経て赤坂御所まで向かわれました。

車列は警視庁の白バイを先頭に神宮警察の白バイサイドカー、警護車両、政府関係者を乗せた黒塗りの車と続き、そして白バイ数台と皇宮警察の黒塗りのサイドカーに前後を護衛されて両陛下がお乗りになるオープンカー、皇太子殿下のお車、後方には宮内庁関係など44台約400mほどだとされています。

警備規模は約9000人。

祝賀パレードを見学、お祝いのため沿道に訪れた人の数は約11万人ほどだったとの記録が警視庁に残っていました。

即位の祝賀行事はパレードだけでなく、全国でさまざまなイベントなどが開催されました。

例えば、出雲大社のある島根県出雲では山車が町を練り歩き、奈良の春日大社では大和舞が奉じられたり、伊勢神宮のある三重県伊勢市では花火が打ち上げられました。

次に即位礼一般参賀についてチェックします。

即位礼一般参賀

即位の礼を終えられた天皇陛下が一般国民の祝福を皇居で受けられる行事を「即位礼一般参賀」としています。

一般参賀は年に複数回実施されていますが、即位礼一般参賀は改元により新しい元号となりその御代で1回限りの特別な意味を持つ参賀の行事。

通常の新年一般参賀の場合には皇居正門の二重橋から参入して指定された坂下門、桔梗門、乾門から退出となります。

参賀に際し申し込みなどは必要ありませんが、手荷物検査が実施されるため余裕をもって参列されることをおすすめします。

参考までに皇居の正門がある二重橋までのアクセス方法をご紹介しておきます。

皇居の場所

東京都千代田区千代田1-1

最寄り駅は地下鉄千代田線の二重橋駅の6番出口、次にJR東京駅の丸の内南口または地下鉄日比谷・千代田・三田線の日比谷駅となります。

二重橋駅からは一般参賀に向かう人々の列や誘導員、臨時案内板が掲示されているので迷うことはありません。

注意
ペットボトル飲料、大きな荷物は持ち込めません。

つづいては、ご即位の祝賀記念硬貨についてチェックしましょう。

ご即位記念硬貨の発行について

1万円金貨と500円ニッケル黄銅貨
皇太子殿下の即位の礼にあわせて、それを記念する硬貨を発行予定。

前回の今上天皇が即位された際にも記念硬貨を発行しており、今回も1万円金貨と500円ニッケル黄銅貨を発行することでほぼ確定しています。

ほかにも、今上天皇の在位30年の記念硬貨、4月末の退位を記念した硬貨の発行も検討されています。

いづれも発行枚数や購入方法についての詳しい発表はまだされていません。

これで今回のテーマ、新天皇の即位礼から大嘗祭までの注目すべき3つの祭儀と2つの祝賀行事については以上となります。

今回はおよそ200年ぶりとなる生前退位による皇位の譲位となるため、特例的な祭儀や祝賀イベントを実施したり逆に簡略化したりすることがあるかも知れません。

最後に参考として前回の即位礼及び大嘗祭に伴う祭儀の名称と実施された実施日、日程などをご紹介して終話とします。

余談ですが、来年(2019年)平成31年はお子さんの夏休みの自由研究は即位礼や大嘗祭を題材にしても良いでしょうね。

また、翌年の小中学校の受験では時事問題として「天皇の皇位継承」や「三種の神器」高校大学の受験ではさらに踏み込んだものが出題されると思います。

というより、当時の私は小学生でしたが明らかに時事問題としてその年はたびたび出題された記憶があります。

特にここでご紹介した3つの祭儀と2つの祝賀行事の内容やその祭儀の意味と新元号への改元では元号が表す意味などはチェックしておくと良いかも知れません。

即位礼及び大嘗祭に伴う祭儀・行事の日程一覧

前回実施された平成の即位の礼及び大嘗祭に関する祭儀や行事をまとめています。

1月23日
賢所・皇霊殿・神殿に期日奉告の儀、伊勢神宮・天皇陵等に勅使発遣の儀

1月25日
伊勢神宮・神武天皇・前四代天皇陵奉幣の儀

2月8日
斎田点定の儀

8月2日
大嘗宮地鎮祭

9月27日
斎田抜穂前一日大祓(悠紀田:秋田県南秋田郡五城目町)

9月28日
斎田抜穂の儀(悠紀田)

10月9日
斎田抜穂前一日大祓(主基田:大分県玖珠郡玖珠町)

10月10日
斎田抜穂の儀(主基田)

11月12日
即位礼当日賢所大前の儀
即位礼当日皇霊殿・神殿に報告の儀
即位礼正殿の儀(国事行為)
祝賀御列の儀(オープンカーでのパレード)(国事行為)

11月12日~15日
饗宴の儀(国事行為)

11月13日
園遊会・内閣総理大臣夫妻主催の晩餐

11月16日
伊勢神宮に勅使発遣の儀

11月18日
一般参賀

11月20日
大嘗祭前二日御禊・大祓

11月21日
大嘗祭前一日鎮魂の儀・同大嘗宮鎮祭

11月22日
大嘗祭当日神宮に奉幣の儀
大嘗祭当日賢所大御饌供進の儀
大嘗祭当日皇霊殿・神殿に奉告の儀
大嘗宮の儀・悠紀殿供饌の儀

11月23日
大嘗宮の儀・主基殿供饌の儀

11月23日~25日
大饗の儀

11月24日
大嘗祭後一日大嘗宮鎮祭

11月27日~28日
即位礼・大嘗祭後神宮に親謁の儀
即位礼及び大嘗祭後神宮に親謁の儀
・豊受大神宮に親謁の儀
・皇大神宮に親謁の儀

12月2・3・5日
即位礼・大嘗祭後神武天皇・前四代天皇陵親謁の儀

12月3日
茶会

12月6日
即位礼・大嘗祭後賢所・皇霊殿・神殿に親謁の儀
大嘗祭後賢所御神楽の儀

12月10日
天皇陛下御即位記念祝賀会

スポンサーリンク

-大嘗祭と即位礼

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

関連記事はありませんでした

スポンサードリンク