出雲大社の縁結び
島根県出雲市の「出雲大社」は国津神、産土神を統率してきた大国主大神を祀る神社。
広く縁結び、福徳の神として知られています。
この出雲大社の伝統的な参拝方法とご利益を高める参拝ポイントをご紹介します。
60年に1度の平成の大遷宮が注目され、基本的な参拝方法はご存知の方も多いと思いますが、おさらいで10秒だけ基本の参拝方法をチェックしましょう!
出雲大社の参拝方法
①参拝の仕方
二礼・二拍手・一礼
ですよね?
でも、出雲大社は違います。
二礼・四拍手・一礼
いつの時代からであるか不明ですが、このような伝統的な参拝の仕方があります。
次は、さっそく伝統的な参拝について紹介します。
ポイントは八足門の参拝後です。
②参拝の順路
これより先が境内となります。
参道の中心は神さまの通り道とされます。
左端を進んでいきます。
この社では日ごろの穢れを祓います。
祓社の神さまにお参りします。
素鵞川にかかる祓橋を渡ります。
祓橋を渡ると鉄の鳥居があります。
ここから松の参道となり、左側の端を進んでいきます。
口と手を洗い清めます。
一般的な手水の作法です。
手水の作法が不明な人は、こちら
この鳥居から東西に伸びる境界線を荒垣といいます。
これより、出雲大社の神域となります。
出雲大社といえば、多くの人が連想する大注連縄のある建物が、この拝殿と神楽殿です。
なかには、この拝殿を御本殿だと思っている人も少なくないですね。
この先に玉垣、楼門があり、そのさらに奥に御本殿があります。
八足門から先には入ることができないため、ここから礼拝をするのが一般的です。
ほとんどの人は、これで参拝を終えたと安心して帰ってしまわれます。
しかし、それはとっても勿体ないことです。
例えば、エッグスンシングスに行ったのにフルーツジュースだけ飲んで帰ってしまうようなものです。
実は出雲では古くから伝統的に受け継がれている、重要な参拝場所があるのを知っています?
次に、その伝統的な参拝の順路を進んで行きましょう。
出雲大社の十九社は東西に配置され、御本殿に向いて建てられています。
この十九社には全国の名だたる神々が祀られています。
旧暦10月に行なわれる、神在祭の期間中、西の神々は「西十九社」、東の神々は「東十九社」が神さまの宿になります。
ここ数年、遷宮以降は出雲大社のガイドブックなどでも、紹介され始めた重要な西の拝所。
この西の拝所からのお祈りこそが重要な参拝ポイント!
その理由は、この順路の紹介の次に書きます。
そして、次も重要な場所です。
大国主大神の親神さま「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」をお祀りしています。
ここは、けっこう有名な出雲大社のパワースポットです。
この素鵞社は本殿の裏側、境内にあるため、出雲大社の摂社(附属の神社)と思われがちですが、独立した神社です。
西の十九社に対し、こちらは東の神々の社。
神在祭期間中は、東国の神々の宿となります。
以上が出雲大社のご利益を高める伝統的な参拝の順路だそうです。
次に重要な参拝をすべき場所を紹介します。
ポイント①西の拝所
つまり、拝殿や八足門からの参拝は横を向いている神さまにお祈りしていることになります。
神さまと相対して感謝と請願の祈りをささげられる場所のため、より深く広大な力ににふれる事ができる。
そのため、さらなる恩恵、ご利益をいただけるとされています。
でも、八足門から願いをお伝えするのも大切です。
やさしい神さまの大国主大神は、横を向き耳を傾け願いを聞いてくださっているかも知れませんからね!
ポイント②素鵞社
創建から平安時代前期ごろまでは大国主大神、そして中世は「素戔嗚尊」が主祭神となります。
そして江戸中期ごろより、大国主大神が再び主祭神となったとされます。
そのため、この素鵞社も欠かせない参拝ポイントであり、御本殿と素鵞社の両方に参拝した方が良いといわれます。
以上が誰にも共通する参拝すべき場所です。
でも、それぞれ授かりたい縁やご利益は違いますよね。
次は、ご利益や神さまなんて信じないという人には、もったいなくて読んで欲しくない話です。
幸せになりたくない人は読まないで下さい。
出雲大社のご利益「縁結び」
女性なら恋を成就させたい、運命の人と幸せになりたい、大切な家族、子どもに恵まれたい。
男性なら大きなチャンスに巡りあいたい、仕事・会社、成功との縁が欲しい。
それらすべてが縁結びです。
それぞれのご利益を、より効果的に授かるため総合的な「縁結び」と「恋愛成就」「子宝・家庭円満」ごとの参拝のポイントを紹介します。
総合的なすべてのもの縁を願うのは、みなさん共通だと思います。
ここでは大国主大神のご神徳をいただきます。
御本殿の西側には「筑紫社」という社があります。
こちらには「多紀理比売命(たきびひめのみこと)」という大国主大神の妻となった女神が祀られています。
恋を実らせる恋愛成就のお祈りをするのならオススメです。
御本殿の東側には「御向社」という社があります。
大国主大神の正室(本妻)である「須勢理毘売命(すせりひめのみこと)」が祀られています。
最愛の妻で間には2人の神子がお生まれになりました。
そのため、大神の大后ということで正式には「大神大后神社」といいます。
子宝・家庭円満を祈るにはオススメです。
出雲大社でやってはいけないこと。
「注連縄にお賽銭が挟まればご利益がある」という誤った噂があります。
これは、NG行為です。
お金を投げるのは、金運を遠ざけます。
だから、やめましょう!
また、境内でのドローンによる撮影はNG行為です。
手水の取り方
- ①柄杓(ひしゃく)を右手で持ち、左手にかけます。
※たっぷりと水を汲みましょう。 - ②柄杓を左手に持ち、同じように右手にかけます。
- ③柄杓を右手に持って、左の手のひらで水を貯めて口をすすぎます。
- ④再度、水を左手かけて清めましょう。
- ⑤柄杓を右手に持ったまま縦に立て、握った柄を流してから伏せて置きます。
出雲大社について
出雲大社と大国主大神
古くは「杵築宮」といわれていたことから、大社周辺を「杵築」といいます。
主祭神:おおくにぬしのおおかみ(大国主大神)
縁結び、福の神として広く親しまれている神さま。
「大国主大神」は、福神「大黒様(だいこくさま)」としてされています、神話をひも解くと大国様(おおくにさま)という別の神さま。
しかし、現在では広く七福神の大黒様と重ねられ福の神としても崇められています。
伊勢神宮と出雲大社
伊勢神宮 内宮の神さま、天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、地上を譲られた大国主大神に対して「幽世・神事(かくりよ・しんじ)」の権利を譲られました。
「幽世・神事(かくりよ・しんじ)」とは、人の力のおよばない力、すべてのものの縁を司る力などを意味します。
言いかえると、神の国といわれる日本を天照大御神は表に現れるすべての生命、現象を統率して、国を治める。
出雲の大国主大神は、この世、あの世の目に見えない命の本質、ものごとの見えざる核心を司り、統治したということでしょうか。
出雲大社へのアクセス
島根県出雲市大社町杵築東195
最寄り駅:一畑電車大社線「出雲大社前駅」
本殿までは、およそ20分ほど。
改札前の道を右に進んで行くと、第二鳥居のある勢溜に到着します。
参拝時間
3月~10月:6時~20時
11月~2月:6時半~20時
なお、ご祈祷は8時半から受付。
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