出雲大社
縁結びや恋愛成就のパワースポット、美肌効果の温泉に縁結びスイーツなど女子旅の目的地として人気が高まりつつあるご縁の国しまね。
縁結びの聖地、その中心的な役割を果たしているのが今や全国から多くの参拝者、観光客が訪れる島根の「出雲大社」です。
今回は縁結びのご利益で有名な島根県にある出雲大社についてご紹介します。
古くから縁結び、恋愛成就、福運財運のご利益をいただけるとして広く信仰をあつめてきた出雲大社。
現在のように老若男女に問わず、知られるようになったのは、およそ5年前。
伊勢神宮と同時期に平成の大遷宮が実施され、多くのテレビや雑誌に取り上げられたことがきっかけだと思います。
すでに知っている人も多いと思いますが、出雲大社の参拝方法は他の神社の「二礼・二拍手・一礼」ではありません。
改めて、出雲大社の縁結びのご利益や参拝方法、マナーなど知っている人はおさらいとして、知らない人は参拝の参考にチェックしながらご利益を最大限に高めるための大切なポイント3つをご紹介します。
では、さっそく出雲大社についてざっくりとチェックしましょう。
出雲大社(島根)
一般的には「いずもたいしゃ」と呼ばれていますが正しい読み方は「いづもおおやしろ」です。
戦前に発行された出雲大社編集の「参拝案内」に「いずも」と送り仮名を記した記録がありますが、現在では「いづも」に統一しています。
ちなみに「出雲大社」と称されるようになったのは明治以降のこと。
それまでは「杵築大社(きづきたいしゃ)」または「きづきおおやしろ」と呼ばれていました。
杵築の由来には諸説ありますが、国譲りの後、天照大御神の命によって多くの天の神々が築かれた大きな社だから「杵築大社」という説が広く受け入れられています。
では、ご利益と神さまについて確認しましょう。
ご利益は縁結び
恋愛成就・福運・金運、財運
商売繁盛・就職、合格
出雲大社の縁結びは男女の縁を結ぶだけでなく、お金や仕事、成功などすべてのものの縁を結ぶご利益があるといわれています。
大国主大神
(おおくにぬしのおおかみ)
出雲大社は国づくりの偉業を成し遂げた偉大で力強い神さま、因幡の白兎に登場する心優しき神さまでもあります。
大国主大神は、大国(だいこく)さまとも呼ばれています。
その音の響きが似ていることから「七福神の大黒(だいこく)さま」と同一の神さまだと誤解されやすいのですが、実際には別の神さま。
縁結びや福運財運のご神徳(ご利益)も似ていますね。
出雲大社のご本殿に4つの部屋に分かれていて、その1部屋に客座五神という5柱の神さまが祀られています。
- 天之御中主神
- 高御産巣立日神
- 神産巣立日神
- 宇麻志阿斯訶備比古遅神
- 天之常立神
(あめのみなかぬしのかみ)
(たかみむすびのかみ)
(かみむすびのかみ)
(うましあしかびひこぢのかみ)
(あめのとこたちのかみ)
このうち、天之御中主神、高御産巣立日神、神産巣立日神は「造化の三神」と称されるもっとも尊貴な神さま。
出雲大社とおなじく縁結びのご利益で知られる東京大神宮でもお祀りしている天津神(あまつかみ)という天上の神さま。
これに対して大国主大神は地上の神さま、国津神(くにつかみ)に属します。
では、参拝方法を確認します。
参拝方法とマナー
1、鳥居の前で一礼。
※鳥居をくぐり参道に入ると境内は神様の領域、飴をなめたりガムを噛みながら参道を進むのは好ましくないとされたいますので気をつけましょうね!
2、参道を進んで右手にある「祓社」で穢れを祓って進んでいきましょう!
3、手水舎の水で心身を清めます。
※さらに神様の神聖な領域に入るのですからきちんと身も心も清めましょう!
手水の取り方が分からない方は、後で作法を書きますので参考にしてみて下さい。
4、参道の端を歩き、銅鳥居から拝殿へ。
※参道の真ん中は神様の通り道とされるため端を歩きましょう。
5、拝殿、八足門で参拝
会釈をしてからお賽銭を賽銭箱に入れる。
※真心のしるしですから金額の規定はありませんが、気持ち的に縁結びには五円(ご縁があるように)でいきましょう!
6、二礼・四拍手・一礼
会釈をしてから二礼・四拍手・一礼をするのが、さらに丁寧な方法とされています。
7、瑞垣に沿って本殿を反時計回りに進み、東十九社、西十九社、素鷲社を参拝します。
8、西の拝所から参拝。
古くから出雲大社では神在月に神さまが上陸される須佐の浜の方向(西)から参拝するという歴史があります。
その理由は本殿の正面入口は南向きですが、殿内は4つの部屋に分れ、大国主大神の神座は西向きになっているためです。
八足門で参拝をすませたら東・西の十九社、素鷲社を参拝、そして西の拝所から神さまと向き合って改めて参拝をましょう!
東・西の十九社は旧暦の10月に神々が出雲に来られた際の宿、ホテルになるお社。
十九の扉が在ることから十九社といわれています。
大国主大神の父神にあたる素戔嗚をお祀りしている素鷲社は出雲大社で最大のパワースポットともいわれています。
さらに実は出雲大社の真の主祭神が素戔嗚だとする説があるほどですから、ここはチェックしておきたい参拝スポットです。
二礼・四拍手・一礼の仕方
二礼
深い礼、頭を下げ体を90度前に倒した姿勢。
四拍手
両手のひらを胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて拍手を四回打ちます。
ご祈願(お願い事は四拍手のあと)
一礼
両手をおろし、あらためて深い礼をします。
余談ですが、出雲大社では四拍手で参拝をしています。
しかし、実は明治以降の数十年は神社の参拝方法を統一するため国の指導によって「二礼・二拍手・一礼」の参拝作法を取り入れていたことがあります。
昭和になると、それが緩和され出雲大社では参拝方法を従来の四拍手に戻しました。
では、次に参拝をする際のポイントです。
参拝・ご祈願のポイント!
- 自分の名前
- 住んでいるところ
- 日々の感謝
参拝の際、神さまに叶えたいお願いごとをする前に自分がどこに住んでいる誰なのか、きちんとお伝えしましょう。
氏名→住所、住所→氏名この順番は特に決まりはありません。
拍手
拍手で邪気を祓い、神様をお呼びするため恥ずかしがらずに心を込めて。
つづいて、参拝時の注意点です。
参拝時の注意
出雲大社の参拝の際に「注連縄にお賽銭が挟まればご利益がある」という噂が一部で実しやかに紹介されています。
これは大きな間違いです!
この行為で特別なご利益はありません。
確かに多くのお賽銭が刺さっていますが、神様に対して失礼な態度で参拝しても効果半減どころかお怒りになられても文句を言えません。
参拝に適した服装
暑い夏場のキャミソールは問題ありませんが、極端に肌を露出する服装は神さまの神前には相応しくないとされますので注意。
ハイヒール、サンダルはNGではありませんが、砂利の敷詰められた場所を歩くことがありますのでそれをふまえて選んでください。
ご祈祷を受けらえるなら正装。
男性はスーツ、女性はスーツや落ち着いた色合いのワンピースが望ましいとされます。
次は参拝ルートについてです。
新旧参拝ルートはどっちがおすすめ?
出雲大社といえば、この勢溜の鳥居からの風景と拝殿、神楽殿の大しめ縄ですよね。
多くの旅行ガイドブックなどで紹介されている神門通りから勢溜の鳥居をくぐり、下り参道を進むという参拝ルート。
しかし、勢溜の鳥居や下り参道は今から250年ほど前にできた出雲大社の歴史からすると比較的に新しい参道。
さらに神門通り側の参道は旧大社線の開業に合わせて新しく整備されたルート。
今では表参道、メインの参拝ルートですが、それ以前、出雲大社のメイン参道は神門通りの西側の市場通り、御宮通り(社家通り)でした。
御宮通りを北上し突き当るところ、現在の千家国造館前を右に進んで銅鳥居から境内というのが古くからの参道ルート。
現在でも神職の皆さんが住まわれる建物が多いため、古くからの参道もきれいに整備されています。
時間が有れば、4つの鳥居をくぐる参拝ルートが有ります
悪しき縁切り良縁結びの4つ鳥居
宇迦橋の大鳥居
神門通りの入口に建てられた大鳥居。
勢溜の木の鳥居
神門通りを進んで行くと見えてくるのが「出雲大社」と彫られた勢溜の鳥居。
松の下り参道 鉄鳥居
勢溜の鳥居から祓橋を渡ると鉄製の鳥居があります。
神結びの銅(道)鳥居
出雲大社の神域、大国主命の鎮座(お祀り)されている、神の領域を結ぶ鳥居。
鳥居をくぐるごとに悪しき運気を祓い除き、悪縁も祓うとされ、4つの鳥居をくぐることで四逢わせ(よんあわせ→よいあわせ→良い逢わせ)で良縁に巡り逢わせるといいます。
では、忘れがちな手水の作法について確認しましょう。
手水の取り方
- 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、手水舎の水を汲んで左手にかけ左手を清めます。
- 柄杓を左手に持ち替えて、同じように右手を清めます。
- 再度、柄杓を右手に持って、左の手のひらで水を貯めて口をすすぎます。
- 口をすすぎ終えたら、再度、水を左手に流し清めます。
- 水の入った柄杓を右手に持ったまま縦に立て、柄に水を流してから伏せて置きます。
次は、参拝時間とご祈祷の受付時間を確認します。
参拝時間
3~10月 6:00~20:00
11~2月 6:30~20:00
ご祈祷受付時間
ご祈祷受付時間 8:30から受付、開始時間 9:00~随時。16:30終了です。
では、つづいて出雲大社で最大のお祭り、神在祭と神在月についてご紹介します。
神在月にと神無月
一般的に十月のことを「神無月(かんなづき)」と言いますが、出雲では「神在月(かみありづき)」と言われます。
その理由は旧暦の10月11日から17日までの7日間、出雲大社に全国から集まった神々が様々なことを話し合う神議(かむはかり)という会議をされる神在祭が実施されます。
そのため、出雲には神さまがいらっしゃるので神在月。
神議は出雲大社の西側、奉納山のふもとに建つ上宮で実施されます。
この神在月の期間中、出雲大社境内の東西十九社が神さまの宿舎となります。
この時に神々にふるまわれた「もち」を「神在もち(じんざいもち)」といい「ぜんざい」のルーツとされています。
旧暦10月の出雲大社は縁結び・恋愛のパワースポットとしてご利益MAXと言えるかも知れません。
次は多くの人が購入(いただく)人気のお守りとお札について簡単にご紹介します。
お守りとお札
御玉串
価格:1,000円
出雲大社のご祭神、大国主大神と自分を貫いて、そのご神徳から縁結び効果を授かります。
御木札
価格:3,000円(大) 1,000円(小)
家内安全、商売繁盛、心願成就などの願いがある場合に御玉串とは別にお祀りすることで心願成就の効果が現れる。
関札
価格:500円
災い邪気が入り込まないように玄関にお祀りすることで家をご守護くださる効果があります。
縁結守(お守り)
価格:1,000円
大国主大神の縁結び効果を授かる、錦袋におさめられた一般的なお守り。
縁むすびの糸(縁起物・お守り)
価格:1,000円
出雲大社のお守りで最も知られているお守りだと思います。
縁結びの糸を自分の衣服に縫いつけて常に身にまとうと縁結び効果が高まると言われています。
縁むすびストラップ(お守りストラップ)
価格:1,000円
携帯ストラップ型のお守りで、こちらも縁結び効果。
学業守(お守り)
価格:1.000円
大国主大神が学業成就、志望校とのご縁を結ぶお守り
えんむすび絵馬(縁起物)
価格:800円~1.000円
お守り・お札の授与時間
3~10月 6:00~20:00
11~2月 6:30~20:00
続いて、出雲大社の縁結びのご利益を最大限にいただき、最良の結果に導くためのポイントをチェックしましょう!
縁結びのご利益を高めるポイント
出雲大社、出雲の国の神様と言えば縁結びのご利益が有名ですね。
神さまにお願い事をするために知っておきたいことが3つあります。
正しい用法用量を理解して薬を飲む方が治りも早いし効果も高まるように、縁結び・恋愛運・結婚運などのご利益も同じで、実はこれが一番大事な事なんです。
出雲の神さまは・・・
進んで行動する
必要なものを引き寄せる
豊かにさせる
出雲大社のある島根県の出雲辺りはかつて豊葦原の瑞穂国といわれていました。
豊葦原の瑞穂国は小さな土地でしたが、出雲の神々は自ら海岸に向かうと、海を見渡して土地を広げるため必要な大岩に探して縄をかけ、4つ5つとその大岩を引き寄せ、出雲の国を豊かに繁栄させるための礎をつくられたとされています。
つまり、行動が大切。
では、それぞれをチェックしましょう。
進んで行動する
ただ参拝して祈願したから縁が結ばれて恋愛運・結婚運がアップする訳ではなく、出雲大社に参拝し運気が高まっている内に行動し、実行することで結果が生まれます。
出雲の神さまですら土地を広げるために行動に移したように祈るだけでは結果は生まれません!
片思いの人がいるなら運気の高い出雲大社の境内からLINEやメールをしてみたり、電話をしてみたり。
必要なものを引き寄せる
小さな国を大きく広げるために大岩を引き寄せたように、待っているだけではダメです。
長く付き合っている恋人がいて、そろそろ結婚したいと考えているのなら「結婚」を意識させる具体的なシチュエーション・行動でプロポーズの言葉を引き寄せる行動が必要。
出会いのチャンスがなかった人は、出会いのチャンスを増やす努力、行動を起こした人に神さまが良い結果を与えてくれるのだと思います。
豊かにさせる
神さまは足りなかったもの、必要なものを引き寄せ、出雲の国を豊かにさせました。
料理が苦手な人なら料理教室に通ったり、体型が気になる人ならダイエットにチャレンジしたり、出会いのチャンスを増やしたり。
自分から進んで行動し、足りないものや必要なものを引き寄せる、豊かにさせることを祈るだけではなく「行動し、実行した人」に神さまが素敵な縁を結び、ご利益というご褒美を与えてくださるということ。
古くから縁結び・恋愛運・結婚運アップに絶大なご利益のある出雲大社で縁を結ぶための一歩を勇気で踏み出されることを祈っています。
では、続いて出雲大社の役割と歴史もチェックしてみましょう。
出雲大社の役割と歴史
日本が神々の国であった時代、出雲大社の神さま大国主大神は「豊葦原の瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」という実り豊かにすべてのものが力強く満たされた国を築きました。
国づくりの後、大国主大神は日本を遍く照らし治める天照御大神にその瑞穂国を奉還(お返し)します。
これを「国譲り」といいます。
その国づくりの大業と潔い国譲りの行動をよろこばれた天照大御神は「人の力のおよばない・目に見えない世界」の神事を司りる権限を大国主大神に譲られました。
この時「結び」の神力で人々を幸福に導くかれるようお話をされました。
また、あわせて天照大御神の子孫である天穂日命を使いとして仕えさせ、末代までお守りすることや「天日隅宮(あめのひすみのみや)」という天高くそびえる神殿を築き住んでいただくことを約束されます。
のちに高天原の神々によって宇迦山のふもとに天高くそびえる壮大なる神殿が築かれました。
これが出雲大社はじまり、創建です。
さらにこの時、天照御大神の子孫が人の世を納め大国主大神の子孫が神事を納める事で神の国、日本を統治していくことが決まったのです。
そのため、現代においても神事を統治する出雲大社の御神体が鎮座されるご本殿は天皇陛下さえも立ち入る事のできない、日本で最も厳格に守られた神の聖域となっています。
最後にアクセス方法も簡単にご紹介しておきます。
アクセス
住所:島根県出雲市大社町杵築東195
最寄り駅
一畑電車大社線
「出雲大社前駅」から本殿まで徒歩15~20分
一畑電車大社線「出雲大社前駅」改札を出てから駅を背にして正面の道(県道161号線)を右に進み、ひたすら道なりに進むと出雲大社の勢溜の大鳥居が見えてきます。
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